抱っこ紐は・・・・よくよ~く考えて選んでください。

そろそろ抱っこ紐を買おうかと思っています。」

生後3カ月のお子さんをお持ちのお母さんから、こんな声をいただきました。

どのような抱っこ紐をご希望か聞いてみると・・・

「友人には、4回も買い直した子もいます。

 自分の体格に合わなかった。

 赤ちゃんが嫌がった。

 うまく使えなかった。  ・・・・・こんな感じです。だから悩んでいます。」

とのこと。


どんな抱っこ紐がいいと思いますか?

いいと思うのは・・・「お母さん」にも「赤ちゃん」にも良い!! ということです。


抱っこ紐売り場には、多種多様な抱っこ紐が売っています。

後ろの取扱説明書を見ると、なんと説明の多いこと・・・。

子どもを抱っこするために、使われているベルトやバックルの多いこと・・・・。

それなのに、抱っこ紐を説明してくれる専門家は不在。

店員さんに聞いても、「これが売れ筋です」くらいの返事で、正しい使い方を学ぶ機会がありません。

今最も売れ筋の 立て抱っこ型の紐。

本当にあちこちで見ますが、正しい使い方の人はどれくらいいますか?

腰ベルトの位置は合っていますか?骨盤の位置にきていませんか?そこ支えると骨盤開きますよ(汗)

子どもの首を手で支えるようにしていますか?

あんなに抱っこで「首を支えるように!」と病院で指導を受けながら、

ペラペラの布1枚に、赤ちゃんの首支えを任せるのですか?


抱っこ紐を選ぶときに、一番考えて欲しいこと。

お母さんが、赤ちゃんと同じ姿勢になった時に、心地いいかどうかです。

手足ぶらぶらで仰向けで運ばれたいですか?大人の担架は手足ぶらぶらですか?

進行方向に対して、後ろ向きに進んで欲しいですか?

首を反り返って眠れますか?

その生地やベルトは、肌に当たって心地いいですか?

その抱っこ紐を使って、身体に痛い部分はないですか?

助産師の方・・・乳腺炎になったお母さんが使っている抱っこ紐は何ですか?



私も、自分の子育てでいろんな抱っこ紐を使いました。

いろんな抱っこ紐に入って育つ子どもの身体とお母さんの身体を触ってきました。

私の、現在考える「抱っこ」についての見解です。


抱っこの基本はお母さんの腕!片手できっちり「まるまる抱っこ」。


しかし、生活の中でどうしても抱っこ紐を使いたい時があります。

当院では、抱っこ紐は、原則首が据わるまでは「スリング」です。

ある程度腰がしっかりしてきたら、昔ながらの体密着型おんぶ紐です。


勧められるスリングは2種類だけ。どちらかというと1つ。

呼吸や股関節のことで問題視されることもあるスリングですが、多くは使い方の間違いです。


スリングを勧める理由・・・「子宮の中にいる姿勢がいい」・・・だけではないんです。

「子どもの触覚に働きかけ、身体のアウトラインの認識を手伝う」

「足裏で触る・蹴る力を養い、体軸を支え、寝返り、這い這い、お座りにつなげる」

「安定した触覚により心身の安定を図る」

「将来のS字状湾曲(脊柱)を育てる基礎づくり」   挙げたら きりがありません。

 

スリングには、入れ方の基本があります。

基本の使い方ができるまで、きっちり指導します。

スリング教室では、片手のまるまる抱っこができることが大事なので、

赤ちゃんクラスを受講済or受講予定の方のご参加に限ります。


抱っこ紐を選ぶとき、お母さんの身体が楽な状態で選んで欲しいです。

お母さんに余裕がないと。

①抱っこ紐の使用で、自分の身体のどこがしんどいのか気づかない。

②抱っこ紐の使用で、子どもの身体がどうなるのか想像がつかない。

こんなことになります。


友人から回ってきた抱っこ紐、信頼できますか?

取扱説明書もなくなっている紐に、子どもの命を預られますか?


抱っこ紐に悩むのであれば、

自分の腕で抱っこ! まずは、これだけ覚えればばっちりです。


そうすれば、子どもの身体の変化に気がつくことができますから。


値段と見た目と人気で決めないで。

自分の身体と子どもの身体のことをじっくり考えて決めてください。