「人のいい順に並んでください」  子どもの参観会で考えたこと

小学校の学校公開日。1日のうち、どこでも自由に参観していいと。

4年生の教室、道徳の授業を観た。

 

先生の問いかけから始まる。

「みなさん。自分のいいところってどこですか?」

「・・・・・・・・・・・・?!?!」

ちらちらしか手が挙がらない。4~5人くらい。

A「誰とでも話せることです。」

B「元気がいいことです。」

C「友達がたくさんいるところです。」    こんな回答が出た。

娘も発表した

「困っている人を助けるところです。」   ほほぉ(*TーT)bグッ!

 

次に先生が資料を読む。とある学校の一場面。

先生 「みなさん!『人のいい順にならんでください』。」

子ども「いい人ってなんだ?!」

 

この資料の出来事をもとに、クラスの子どもたちも「いい人」について考え始めた。

そして発表。

A「やさしい人。親切な人。」

B「思いやりのある人。」

C「困っている人を助けてあげる人。」

こんなところ。

 

この授業の結末としては・・・・

人には、良い面もあるけど、悪い面もある。

人それぞれ、良い面も違えば、悪い面も違う。

ということを知る。 こんな結末。

 

資料に使われたストーリーの結末も同じ。

結局、みんなは並ばずに、グルリと輪になって手をつないだと。

 

これはこれでいいのか?!      (・-・)・・・ん?

とても大切。人のいいこと悪いことを知った上で、みんな同じ!とても大切。

でもなんだか腑に落ちない私。

「いい人」って何か。

親切・思いやり・優しい・博愛、、、、、まさに日本人らしい。

しかし、ベースにもっと大切なものが必要でないかい?! と思う。

 

でも、一番日本人に足りないと思う、最近の要素。

「自分愛」だと思う。

「いい人ってなんですか?」の問いに、

「自分のことが好きな人!」 

「自分のことが大切な人!」   って出て欲しかった。

 

この「自分愛」育ての教育をして欲しい。もっとして欲しい。

中学生でアイデンティティーを確立する前に、この心が育っていて欲しい。

難しい言葉で、「自己効力感」 。 英語で self-efficacy 。

愛着について知っている人とかは、「基本的信頼関係」とか。

自分が大切にされる存在なんだという認識が、根底に育つこと。 

いまの子育て支援にも、教育現場にも、これが少ないと思う。

 

子育て支援では、自分愛が少ないお母さんが多い。

子育て不安の中には、自分に自信がもてない。そんな意識が隠れている。

だから、お母さんを励ます、支える、応援するという関わりが多い。

 

教育現場にも自分愛育てが少ない。

成績表をみても分かる。人間評価みたいな、右側のページの部分。

「基本的な生活習慣」 「健康・体力の向上」 「自主・自律」 「責任感」 「創意工夫」

「思いやり・協力」 「生命尊重・自然愛護」 「勤労・奉仕」 「公正・公平」 「公共心・公徳心」

これが、うちの子どもの小学校の成績表に書かれている。

「友達のよさを知り、思いやったり、助け合ったりする。」

もいいけど、

「自分のよさを知り、大切にされていること、支えられていることを知ることができる。」

が大事。

 

基本的には、家庭の中で育てましょう!

とか、学校の先生は言うかもしれない。

でも、今は親世代に「自己効力感」を持っている人が少ない。

私もそう。しっかり持てるようになったのは33歳。

家庭だけじゃ難しい。 家庭・学校・地域・社会・日本 みんなで育てて欲しい。

 

子どもの育ちの根本に、この「自分愛」があると、

その上にいくらでも、「自律・規律」、「博愛」、なんぞが乗せられる。

 

「自分愛」育ての実現、困難な道だと思う。

政治家さんに、本当の意味で「自分愛」をもっている人が少ない。

「エゴイズム」という名の「自分愛」ばかり。

そうでなければ、あんな法案なんて通らない。

 

でも、本当の「自分愛」育ちは必ず実現できる。

ひとりひとりが気づくこと。変わること。必ずできる。

私のテーマは「人神一体」。私の人生の課題が「愛」について考え実践すること。

全国に仲間がいる。職種も多様。

種は、発芽し、花となり。またさらに種を広げる。変化は始まっている。

 

今日から誰もができること。

鏡に映った自分が最高の存在だと気がつくこと。

自分の命に感謝。

自分のからだに感謝。

 

命は、愛でできています。