真剣に考えてほしい子どものケア①

あぁぁぁ・・・固いタイトルを書いてしまいました( ̄ω ̄;)

でも、ほかのタイトルも思い浮かばないのでこのままで。

 

子どもの抱っこや寝かせ方、首枕について、多くの方に教室や相談室、

施術を通してお伝えしてきました。

その中で、お母さんたちが困っているのが家族の理解。

お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん。

みんなが “まるまる育児” に対してスムーズに理解してくれるわけではありません。

増してやおばあちゃん。

自分の子育ての仕方が違う!自分の抱き方がダメな抱き方!なんて言われたら、

今までの苦労してきた子育ての歴史が否定されたことになっちゃいます。

 

それでも、私が口酸っぱく、『まるまる育児』して‼

と強くお願いするのには、現代の赤ちゃん特有の問題があるからです。

今回は、その理由について説明してみます。

長くなるかもしれません o( ̄v ̄;)ゞ

 

1.昔の赤ちゃんと今の赤ちゃんの決定的な違い

①胎内環境の悪さ

 妊娠中の人、子育て中の人、『えっ?(`ヘ´) 』と思ったらごめんなさい。

 でも事実。

 生活環境の変化を思い浮かべてください。

 子どもの頃の遊び。

 おばあちゃん世代と同じですか?

 どれくらいの方が、缶けり・ゴム飛び・ほっぴんぐ・めんこ・お手玉・木登り・・・

 をして育ったでしょうか?

 居住環境。

 床でごはん?和式トイレ?洗濯機は二層式?雑巾がけをしたのはいつ?

 フローリングワイパーは昔からあった?もしかして〇ンバ?

 お風呂をたくときに、床下に頭突っ込んでガスのスイッチを入れたことはありますか?

 水道は?レバーになったのはいつ?蛇口を握ってひねって回したのはいつが最後?

 熱湯の蛇口と、水の蛇口を調整して、ちょうどいいお湯を作ったのはいつが最後?

 買い物環境。

 八百屋さん・魚屋さんと回ったのはいつの頃?ネットで買い物?

 歩いてor自転車で買い物に行ったのはいつ?百貨店の階段はどこにあるか知ってる?

 妊娠中に重い物持っちゃいけないって本当?おばあちゃん世代に妊娠中どうだったか聞いて!

 学校環境。

 廊下を雑巾がけして走った?もしやモップ?

 雑巾固く絞れた?娘の参観会に行くと、干してある雑巾から水が垂れてる(・・;)

 小学校4年生でペットボトルが開けられない

 指定の鉛筆はHBだった?いまの小学生は筆圧が弱く2B指定ヽ`(~д~*)、

 ゆとり教育で体育の時間が減少

 夏休みの朝顔の持ち帰りは親の仕事。お道具箱や作品は分散して持ち帰り。

 

 生活環境がここ20年くらいで大きく変化しています。

 そんな楽な生活の中で、ひとの体は強くなっているでしょうか?

 骨盤の弱体化だけじゃない。 妊娠力も下がっています。

 必死に妊娠して、必死に妊娠を維持している。

 子宮の位置はすごい下。マタニティーウエアはパンツスタイルばかり。

 昔はオーバースカートばかりだった。パンツを子宮に引っ掛けて履くということは・・・

 パンツの重みを子どもの体に引っ掛けているということ!

 子宮が下がると、胎児の居住環境は悪くなります。

 本当に子宮が下がっているの?    下がっていますよ!

 妊娠30週近くなれば、呼吸はしにくくなるし、ご飯を1膳なんて食べられません。

 子宮が上に来るから、肺や胃が圧迫されるんですよ。

 でも、今はそんなマイナートラブルを訴える人はほとんどいません。

 尿もれ、子宮収縮、痔、便秘、足のむくみ・・・ほとんど“しも”のトラブルばかり

 それくらい、下がっている。私から見たら、かなり危機的。

 じゃ、子宮が下がると何がいけないのか?

 

②子宮内での発達課題がこなせない

  赤ちゃんが子宮の中でやらなければならない作業は盛りだくさん。

 手足を丸めて、なめなめすること

 体を丸めたり伸ばしたりすること

 体の隅々を子宮の壁にぶつけて、自分の体の地図を作ること

 左右への寝返り、ハイハイ、あんよ・・・おなかの中で全部やります

 でも、今の胎児はそれができずに生まれています。 

子宮の中で “まるまる”で育つ子はこんな姿勢。

足の形は、まるでスタートについた陸上選手みたい。

腕の形も素敵。いつでも指しゃぶりできそう。

背中を丸めて、あごをしっかり引いて。

育ち、生まれる力をためられる姿勢です。

しかし、こんなきれいな姿勢の子は、今はわずか。

 膝を伸ばしている子が、とっても多いのです。

うちの助産院に定期的に通ってくれている妊婦さんには、赤ちゃんの“膝から下”がどうなっているか、妊婦健診で聞いてもらうようにしています。

膝を伸ばしている子ってこんな感じ。

これでは、子宮の中で寝返りもハイハイもできません。

さらに、赤ちゃんの背中の位置が、いつも同じところにあるんだったらなおさら動けていない。

股関節にも負担がかかる姿勢で、股関節脱臼の原因にもつながります。

生まれた後のおひなまきでは、足を曲げて包まれることを嫌がることも。

実は、妊婦健診でここまで見てくれるお医者さんはほとんどいません。

胎児の体重を測定するには、頭、お腹、太ももの長さ。

この3つだけが必要。だから、膝から下が伸びている?曲げている?なんて、

興味は示してもらえません。

だ・か・ら、通ってくれている妊婦さんに

「自分で聞くんだよ!膝が伸びていたら体操だよ!」と、お伝えします。

これは、向き癖の写真。

写真右半分がお顔。左半分が体ですが・・・・

お顔は2つの目が見えるから正面。

でも、背骨は体の最上部に見えます。

そう捻じれ。右向き癖。

生まれたときに、すでに強い向き癖がある子は、

子宮の中で、すでに向き癖が作られています。

ちょっと難しい?

まるまるしていない子です。

骨盤まで、背中がまっすぐに見えます。

顎がひけるくらい丸い姿勢って・・・・

顔の筋肉を育てます。だから、おっぱいを飲む力が育つ。

体幹を安定させる筋肉が育ちます。だから、いつか立ってもグラグラしない。

 

お腹の中で丸くなかったら?

生まれた後に反り返る・まるまる抱っこができない・おひなまきを蹴りまくって巻けない・・・

こんな症状が出ることも。

生まれたあとに、どんなに“まるまる”にしても、

“まるまる”の気持ちよさに気が付くまで、時間がかかる子が今増えています。

 

だから、“まるまる育児”をお母さんがしたくても、家族に

「辛そう、かわいそう」

「子どもは嫌がっているよ」

「縦に抱いた方が泣き止むじゃん」と言われて凹んでしまう。

そりゃそう。おひなまきやマイピーロを一生懸命付けるのに、全力で嫌がるわが子・・・

その様子を見て、気持ちが辛くならない母親なんていない。

そんなつらいお母さんの気持ちを知りながら、

私は “まるまる育児”を勧めます。強く勧めます。

子宮の中や生まれた後に“まるまる”で育ててもらえた子は、

左右に寝返りをします。寝返りが移動手段になるくらい。

そして、高速のハイハイをします。自分の力でお座りをします。

本当に転ばないくらい安定するまでは、無理に立とうとしません。

開業して、はや2年。

まるまるで育った子、そうでない子の差を痛感しています。

 

強く“まるまる育児”を勧める私と、反対する家族との間で、お母さんと子どもは板挟み。

ごめんね。私の力不足も大きい。

でもね、お母さんの下支えになりたくて、お母さんと子どもの未来の笑顔を応援したくて、

開業したんです。

子育ては、妊娠中から・・・いや妊娠前から始まります。

妊娠中のケアを決して甘くみないで。

そして、赤ちゃんが生まれてからの1年間。

一生使う体を、上手に育てるためのエッセンスがギュギュっと詰まっています。

その1年を、どう過ごすか、どう親がかかわるか。

大切なヒントが山盛りあります。

今の“楽(らく)”が大事? 未来の楽?

母親の楽が大事? 子どもの楽?

今も、未来も、お母さんも、子どもたちも・・・・

みんなにとっての楽がいい。

少し時間がかかることも、手間がかかることもあります。

でも、応援します。

お母さんと子どもが望むなら、そこに届く手は必ずあります。

 

まるまる育児の意味が分かるまで、何度でも聞いてください。

どんな悩みでも話してください。

熱く、情深く、ねちっこく、何回も、いつまでもお伝えし、励まします。

心から、子どもの明るい未来と家族の笑顔を応援します。

 

『 母子想う わずかな力に芯を持ち いつか花吹く時を信じる 』